「Kが転職した後、常務がなかなか積極的に発言しない新入社員を激励しようとして、『以前、うちにはKという社員がいて……』っていう話をしたんだ。お前は、若手の中ではズバズバ物を言う方だったから、常務の印象に残っていたんだな。それが、段々話に尾鰭がついて大きくなり、いつのまにか『伝説の社員』になっちゃったんだよ。かくいう俺も、若手に発破をかけるときは、お前の伝説を使わせてもらっているよ。事実とはだいぶ違うけど、悪く言っているわけじゃないから、問題ないだろう?」伝説を作り上げた人達に悪気はないのだが、Kさんは心底困ってしまった。
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自ら「すべて伝説です」と申し出たところ、「そうだったんですか」とC社人事はずいぶん落胆したように見えた。そして結果的には不採用となった。[こういうのをありがた迷惑っていうんですかね]自らの「伝説」に、Kさんは歎くばかりである。