長期勤続と中程度の流動性

2012.01.08

日本のそれは、両者の中間にあるとみなすことができる。つまり、日本の雇用システムは、その市場のメカニズムを両者の中間程度には機能させていると理解してよい。ただし、ここでいう市場は、失業からの脱出のための、つまり多くの場合、以前の職業とは異なる職業への移動のための市場である。この意味での市場と、同一職業内での移動の意味での市場とは、制度的にまったく異なっている。後段で述べるように、前者の意味での市場が「外部労働市場」として概念化され、後者の意味での市場が「職業別労働市場」として概念化される。

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この二つの違いは重要であり、「外部労働市場」の意味での流動性は、アメリカが極めて高いとしても、日本もまた決して低いわけではない。これに対して後者の意味での市場がドイツにおいて最も強く制度化されている。さらに、労働移動に関しても、興味あるパターンの違いが観察される。同じくOECDのデータに求めると、対象各国が共通に含まれた一九七七年から八一年にかけての五か年間の離職率の平均をとれば、アメリカ:四六%、ドイツ:二九%、フランス:一六%、イギリス:二四%、日本:二二%となる。アメリカが際立って高い離職率を示すことは当然予想されるとしても、ドイツもまた、日本と比べればかなり高い水準を示している。




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